世界には一流のスポーツ選手と同じくらいポーカーで稼ぐプロがいますが、一般的に日本で「ポーカー」と聞くとトランプゲームやギャンブルをイメージされるかたが多いのではないでしょうか。
実は世界には、ポーカーの競技人口は、野球人口の約3倍に相当する1億人以上がいると言われており、この数字はサッカー人口の約半分に相当します。これほどまでに人気のあるポーカー競技で、プロとして活動することが、どれだけ難しいかが想像できるかと思います。
プロポーカーに要求される資質は他のスポーツよりも高いと言われており、同じギャンブルでもパチスロや競馬とは、一線を画します。このような狭き門を通り抜けたプロポーカーの実態に迫ります。
プロポーカーとは?
プロポーカーとは、ポーカーをプレーして生計を立てている人のことを指しますが、プロと呼ばれる職業には大きく分けて2種類あります。プロ野球選手のように組織に属してプロの活動期間は、固定給を約束されているタイプと、プロトレーダーのように組織に属することなく、完全成果報酬のタイプが存在します。 プロポーカーは、後者の完全成果報酬となるためプロとして生計を立てるためには、勝ち続けなければなりません。勝ち続けなくても年間収支で生活するための稼ぎをプラスにすることが必須となります。
ニートの延長線上でゲーマーとして生きているように思う人もいるかもしれませんが、ポーカーのプロ選手は我々が想像できないほどの勉強と練習量をこなしています。
生半可な気持ちでは生き残れないポーカーのプロについて解説していきます。
仕事内容
プロポーカーが収入を得るための主な仕事内容は、キャッシュゲームに参加、各国のポーカー大会に参加、メディアのスポンサー活動です。
キャッシュゲームの参加
我々でも気軽に経験できるラスベガスやシンガポール、マカオなどのカジノ施設に出張して、カジノゲームに参加する方法です。
期間は人によって様々ですが、家族のいるような日本人プロポーカーは年間で約3か月程度滞在してカジノ施設で稼ぐようです。スキルがあれば長期的にみるとプラス収益にもっていけることからプロポーカーの大部分は、ここが主な収入源になっています。
ポーカーの大会に参加
各国で行われているポーカーの大会に参加して上位10%~20%の成績を残すと賞金を受け取ることができます。ポーカーの大会では、旅費やホテル代とは別に参加費が必要となり、この資金が大会の賞金として使われます。
参加費の相場は100万円前後で、旅費を合わせると一回150万円から200万円ほどかかるので、何大会か賞金を逃すとすぐに1,000万円以上のマイナスが出ることになります。
スポンサー活動
一般企業のスポンサーに抜擢されることでスポンサー収入を得ることができますが、この収入源に関しては、自らの意思でどうにかできることではなく、オファーをもらわないといけないので、大きな成果を上げているプロポーカーの一部だけが主な収入となっているようです。
プロポーカーの年収
プロポーカーの年収は、人によって差が大きく、生活に必死な人もいれば、富裕層までいるので、一概には言えませんが、生活に必死なプロポーカーで年収200万円、富裕層クラスになれば数十億円になります。 一般的には、年収600万円前後が多いとされています。
ここで、東京大学出身のプロポーカー木原直哉の例をご紹介します。
プロフィール
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引用元:https://www.sbbit.jp/article/cont1/29693
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1981年7月23日に北海道名寄市で生まれた木原直哉さんは、地元の高校を卒業後、東京大学理学部地球惑星物理学科に進学したのち、麻雀やポーカーに没頭するようになりました。
学生時代からポーカーで賞金を稼ぐようになり、学費や生活費はポーカーで稼いだいたようですが、留年や休学を繰り返して卒業までに10年かかったといいます。
推定年収
木原直哉さんの正確な年収は公表されておりませんが、出場した大会の実績など分かる範囲で予測します。
2012年に世界ポーカー選手権大会の「$5,0006Max PLO」で優勝しており、この時稼いだ賞金が約4,000万円で旅費など遠征費にかかる経費を引いた約3,000万円
2013年には、500万円のマイナス収支
2014年には、約2,000万円のプラス収支
2015年はプラスマイナスゼロ
ここまでは公表されておりますが、あくまで大会に出場した賞金の話ですので、キャッシュゲームからの収入やスポンサー契約の収入も入れると当時で年収2,000万円から3,000万円程度であったように思われます。
もちろん現在、2021年時点ではスポンサー契約も増えて大会の賞金も増えていますので、恐らく1億円はこえていると予想できます。
ポーカーのプロになる方法とは?
ポーカーのプロには、スポーツ選手のようなスカウト制度や弁護士のような資格もありません。プロトレーダーのように自ら「プロ」を名乗ることもできません。
では、どうすればプロポーカーになれるのか!?
プロポーカーになるためのプロセス
ポーカーのプロになるには、様々な方法がありますが、最も一般的とされる方法をご紹介します。
この方法では、資金的に余裕のある人のプロセスと資金的に余裕のない人のプロセスの2通りがあります。いずれのプロセスも世界最大級のオンラインポーカーサイトを運営するポーカースターズから、スポンサー契約のオファーを受けることを目指します。
資金的に余裕があるひと
ラスベガスやマカオ、シンガポールなどで定期的に開催されている様々なポーカーの大会に参加してタイトルを取りにいくことです。ポーカーの大会では、知名度の高い大会は参加費も高く、低い大会では安い傾向にあります。プロポーカーを目指す場合は、参加費100万円以上の大会を目安としてタイトルを取りに行ってください。
何度か実績を残すとポーカースターズからのスポンサーオファーが届きます。
資金的に余裕のない人
日本のアミューズメントカジノが開催しているポーカーのトーナメントに参加します。参加費は数千円程度です。
このようなアミューズメントカジノは、ポーカースターズと契約しており、トーナメントの優勝者には、ポーカースターズが主催する大会の出場権を獲得できます。この大会で実績を残せば、同様にポーカースターズからのスポンサーオファーが届きます。
プロポーカーに求められる資質
大量の練習時間を費やせばプロとして活躍できるほど、ポーカー競技の世界は甘くありません。
先述した木原直哉さんは、「ポーカーの適正がなければ10,000時間練習しても一流にはなれない」と語っているように、ポーカープロになるためには、資質が非常に重要となります。
では、プロポーカーとしての成功に起因するための資質や能力には、どのようなものがあるでしょうか。
資質01 「分析力」
分析力は大量の知識の上に成り立ちますので、常に知識をつける努力が必要です。ポーカーでは、アクションの駆け引きや相手のハンドなど、常に限られた情報と知識のなかで最適なプレーでゲームを運ばなければなりません。毎回のアクションで「ミス」さえしなくなった時点で十分に世界で戦えるレベルとなります。
資質02 「観察力」
配られたカードのハンドが強ければ勝てるのですが、相手も表情や仕草で場を錯乱させてきます。相手の癖や細かい表情を読み取ることがポーカーで勝つための条件となります。強いプレイヤーは、手元のカードが強ければは、終始表情も変わらなければ、無駄な仕草や動きが一切ないと言います。
資質03 「柔軟性」
参加しているプレイヤーによって、テーブルの雰囲気は変わります。テーブルでコールやレイズが多い場合には、確実に勝てるハンドで勝負して、相手プレイヤーがアグレッシブに攻めてこなければ、逆にこちらから攻めることで相手を勝負から降ろせます。
資質04 「忍耐力」
良いハンドがくるまで、忍耐強く待ちましょう。何度もフォールドすれば集中力が切れてきて、本来ならコールしないハンドでも戦いに参加してしまい、大損害を出すことになるかもしれません。
資質05 「度胸」
相手のハンドを読みながら、仮に自分のハンドが強くなくても、相手が弱いと思えばアクションをかけれる度胸が必要です。初心者は相手の心理を読むことを忘れて強いハンドが来るまで待ち続ける傾向にあります。勝てる勝負で三振すると完全な「ミス」となります。
ポーカーの大会
ポーカーの競技人口は世界1億人以上と言われており、このようなプレイヤーが世界中の大会で常にタイトルを狙っています。ポーカーの大会は海外だけでなく、日本国内でも定期的に開催されており、有名な大会だけでも5つほどあります。
ここでは、参考として日本で最も有名な大会と世界で最も大きい大会をご紹介します。
日本最大のポーカー大会 AJPC
AJPC (All Japan Poker Championship)、通称全日本ポーカー選手権大会は日本最大のポーカー大会となります。世界で人気のポーカー競技を日本にも広く浸透させることを目的としており、スポーツニッポン新聞社などが主催している権威ある大会です。
トーナメントは、メイントーナメント、レディーストーナメント、シニアトーナメント、ジュニアトーナメントから構成されており、参加費は基本的に無料となっていますが、施設の利用料金が3,000円から5,000円程度かかります。メイントーナメントの優勝者には200万円前後の賞金やラスベガス宿泊券などが用意されており、15位までは賞金を受け取れます。
世界最大のポーカー大会 WSOP
WSOP (World Series Of Poker)、通称世界ポーカー選手権大会は1970年から毎年2か月の期間にわたって、アメリカラスベガスで開催されています。1万人以上のプレイヤーが参加して世界の頂点を決めるWSOPでは、優勝すると$100,000,000 (約10億円)が賞金として手に入ります。
参加費は、サテライト予選とメインイベントで異なり、サテライト予選ではゲームによって$1,000から$3,000となっていて、予選を通過すればメインイベントに参加できます。参加費として$10,000 (約100万円)を払えば、サテライト予選をパスしていきなりメインイベントに進むことができます。
日本人のプロポーカー
プロポーカーには、日本人で活躍されているかたも多数おられますので、有名な日本人のプロポーカーを3名ご紹介します。
當眞 嗣成 / Tsugunari Toma
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引用元:https://www.beatthefish.com/tsugunari-toma-poker-japan/
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大阪出身のプロポーカーとして、現在までに数々の大会で優勝して合計3億円以上の賞金を稼いでいます。先述した全日本ポーカー選手権やスポーツニッポン新聞社などとプロ契約をしており、日本で最も成功しているプロポーカーです。
余語 葦織 / Iori Yogo
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引用元:https://twitter.com/poker_ing/status/1041018410883153920?lang=fa
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ポーカースターズの主催するオーストラリアの大会で優勝、また別イベントでは準優勝など日本人の有名な賞金稼ぎの1人に入ります。現在までで獲得した賞金も確実に1億円以上は超えています。
横沢 真人 / Masato Yokosawa
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引用元:http://pokerpage.jp/update/29155/
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1992年生まれの若手プロポーカーやYoutuber としても有名な横沢さんは、若干21歳でプロポーカーの仲間入りをしました。立教大学のファイナンス学科を中退しているようで、数字に強い印象です。 ポーカーで稼いだ合計金額では、上記2名には劣りますが、4日間のポーカーの大会で1,500万円を稼ぐなど、将来有望のプロポーカーです。
プロポーカーまとめ
ポーカーのプロになるためには、相当な訓練や費用がかかることがお分かり頂けたかと思います。
プロポーカーになるためには、膨大な勉強量や練習、実戦経験が必要となるので、ポーカーのプロを目指すかたは、いつでも練習できる環境作りから始めなくてはなりません。
そのためにオンラインカジノを利用すれば自宅から簡単にポーカーをプレーすることができます。
ポーカーの練習に最適なオンラインカジノを集めましたので、ぜひ参考にしてみてください。
CasinoTopsOnline編集部
監修: 和希愛
編集長